2025年6月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

« 永吉町 | トップページ | 鬼口(瀬平海岸) »

2023年8月17日 (木)

国鉄自動車道整備事業

吉田町郷土誌に興味深い記述がある。以下引用

「この県道の開通には、吉田村に荒落、郡山村に永山という難工事区間を抱え、乏しい村財政では、何十年かかるか分からない、開削上最大のネックとなっていた。当時、郡山村には国分友睦氏というこれまた名物村長があり、九州全体の国鉄自動車道整備協力会長であった。その縁で「国鉄自動車道整備事業」というのがあり、国鉄バスが走っている路線の整備工事には補助金が貰えることを知ったのである。
これに眼をつけた両村は、牛車も通りかねる山道を国鉄バスが走ることにして、郡山・蒲生間にバス路線権を獲得しようとした。不法ともいえるたいへんな政治工作であるが、これには国鉄と県に目をつむって貰わなければならない。当局を動かすために門司鉄道局と県庁道路課への陳情があいついだ。
山下村長は連日県庁に入り浸った。こんな陳情が数年続いて熱意は遂に県と国鉄を動かした。国鉄と県当局の腹芸によって昭和三十三年、蒲生・伊集院線は郡山、吉田両方面とも国鉄自動車道整備事業として県営で発注され、翌年三月工事完了と共に多年待望の県道は開通して国鉄バスが走ることになった。」

永山口~都迫~桑之丸間の県道は、今でこそよく整備されて、空港へのバイパスとしての機能も十分に果たしている状況となっているが、もとはといえば、国鉄自動車道整備事業として国費で整備されたというではないか。
気になったのが、この道路整備補助は、国鉄バスが走る道路では、各地で活用されていたのではないかということ。国鉄バスが走る道路は、どこでも並行の民間バス路線があり、そちらの方が幹線道路だったりするのに、国鉄バスの走る道も意外と整備されていた。そう思ってみると、山川線や宮林線など、それらしい区間が思い当たる。実際どうだったのだろう。

« 永吉町 | トップページ | 鬼口(瀬平海岸) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 永吉町 | トップページ | 鬼口(瀬平海岸) »

無料ブログはココログ

ホームページ