職場のクーラーが、本日初稼働した。
金曜から4日間、熊本で仕事をしてきた。震災関係のお手伝い。
建築職が求められていると聞いて、何をするのか、よくわからないまま現地に行って、やったのは図面かき。
今どき、図面を手で書く機会はほとんどなく、普段はパソコンでCADを使う。
しかし、現場でスケッチして、それを図面化するとなると、そうはいかない。A3の画板を持って、方眼紙に図面を手書きする作業は、実は、建築の資格を持っているといっても初めての体験。
災害の現場で、スピードが求められる中、きちんとした記録も重要ということで、下書き+清書と2重の手間をかける時間はなく、現場で一発勝負で図面を仕上げた。
そのプレッシャーは、感じていた以上に大きかったようで、夜は、持って行ったノートパソコンを開くことなく、そのままベッドに倒れこむばかり。
それでも、3日目ともなると慣れてきて、現場の1時間で木造の家1軒の間取りと、外観の図面を仕上げて、残業なしで終われるようになった。
少しは、被災地のお役にたてたかなと思いつつ、自分のスキルが上がって、ありがたいと思いながら帰ってきた。
明日からは通常業務。明日もがんばろう。
熊本起きた大地震から一夜明け、被害の状況が次第に明らかになってきた。
私の職場でも、被災地へ向け、様々な部署で支援しようと動いているところだ。
鹿児島市では、17日は市議会議員選挙の投票日。私は、その投票事務に従事することになっていたのだが、地震を受け、日ごろ準備していた「被災建築物応急危険度判定士」の登録を、ついに活かせる時が来た。
(被災建築物応急危険度判定についてはこちら)
http://www.kenchiku-bosai.or.jp/oq/index.html
東日本大震災の時は、声がかかったものの、交通機関が確保できず、断念した経緯もあり、今回こそは、と思う。
今回の震源地には、古くからの友人の自宅もあり、何かと手伝いたいという思いもある。
まずは、現地に入って、汗を流してきたい。
今の職場に配属されてやがて1年。
それなりに、業務内容がわかってきて、ものごとの仕組みもつかめた。
だから、仕事はスムーズに進むはずなのに、今になって、4月に、わからない中で懸命に作った書類の、ありとあらゆる間違いが、地雷状態で襲ってくる。
自業自得だし、そこのフォローは自分でするべきだろうが、問題なのは、お金の計算が合わないこと。
それも、百万とか千万の単位で合わない。
これは、実に重たい。それも、上司の指摘があるまで気づかなかったりするから始末が悪い。
精神的にショックを受けつつ、終わらない仕事を前に、ため息の毎日。
11月、石巻を再訪してきた。
用件は、新蛇田のまちびらきに出席すること。
それと、そこの公園に造られた「桜島」を見ること。
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市では、今も多くの方が避難生活を送っている。津波が襲った地域には、基本的に住宅をつくらないことにした結果、新たな土地を求める必要が生じた。市内でも、一番大きな造成地が、新蛇田地区である。
ここは、土地区画整理事業で造成が進められているのだが、実は、鹿児島の土木技術者が歴代、業務に携わってきた。かくいう私も、そこに市営住宅(災害公営住宅)をつくるお手伝いをさせていただいた。
石巻市の職員の方から、そこの公園に「桜島」を作りましょうと提案され、できあがったのがこちら。桜島から採取して、鹿児島の石材業者が加工した、本物の溶岩でできている。
現場は、現在進行形で、今も工事が進められているが、日に日に新しい街の姿が出来上がっていく様は、半年ぶりに見た自分には、驚きに値するものだった。
もし、石巻市に行く機会があったら、この、ミニチュア桜島を見に行ってみてはいかがだろう?
場所は、三陸自動車道石巻河南インター近く、石巻市のぞみ野地区である。
1年前、石巻に赴任して、宿泊したホテルに再び泊まることにした。部屋から見える景色はほとんど変わりなく、あの時と同じ、新しい市街地が窓外に広がる。
しかし、気持ちは全く違っていて、景色の見え方は違う。
明日も、朝から引渡し物件のカギを受け取り、新たに始まる現場の立会いが入っている。ネクタイをして、あいさつなどということは全然なくて、普段通り作業着で出勤するつもりだ。
午後は、ようやく、業務内容の引き継ぎ。引き継いでくれる後輩に、できるだけのことをしたいと思う。
途中で手を離すことになる現場は、やはり気になるもの。できれば、何度か石巻に戻って、その完成形を見届けたいと思う。4月からの、自分の業務内容次第ではあるが。
石巻での仕事は残り2日。アパートは、後任に引き継ぐので、少し早めの明朝には退去しなければならない。
クリーニングが入るわけではないので、引越し作業の後は、部屋中の大掃除。こまめに、台所周りなど掃除してきたつもりだが、こびりついた油汚れはなかなかしつこくて、結局夕方までかかってしまった。
今夜は、最低限の寝具のみを部屋に残して、ゆっくり、最後の夜を過ごしている。
思い出がたくさん詰まったこの部屋を、出て行くのは寂しいし、名残惜しいけれど、仕方ない。せめてゆっくり休むことにしよう。
明日は、日中残務処理をして、夜はホテルに泊まる、月曜日は、最後の日。悔いの残らないよう、精一杯しめくくりたい。
宮城県石巻市に派遣されて、まもなく1年になろうとしている。
残り1か月で、今の生活は終わり、故郷、鹿児島に帰るわけだが、果たして、4月にどういう状況になるのか、異動先も直前までわからないので、不安がないわけではない。
趣味的にやりたいことは山ほどあるし、石巻で経験した多くのことを持ち帰って、多くの方々に伝えたいという思いもある。
ただ、これまでの派遣の方々が口にするのは、帰ってしばらくは、「燃え尽き症候群」に襲われるということ。果たして、どうなることやら。
石巻では、復興住宅(災害公営住宅)に入る方々に、入居に至るまでの時間を利用して、3回の顔合わせの機会を設けている。
これらのイベントは、入居者がより多く参加できるように、土日に設定されるため、どうしても休日出勤の機会が増える。
年度末は、建物が相次いで完成するから、平日は建物の検査、土日はイベントスタッフとして、しばらくフル稼働状態がつづく。今日は、その中でもピークで、イベントが3つ同時開催、参加人数も過去最高。さらに、3・11が近いこともあって、マスコミ対応も追加。
学校の体育館を借りて、入居者懇談会。テレビカメラは、ニュースZEROだそうだが、放送がいつなのかは知らされていない。特番でも組むのだろうか?
大型バスを使って、工事中の建物の現地見学会。バスの誘導、添乗、案内等は(なぜか)慣れているので、そのへんのノウハウは、スタッフに伝えているつもりだけど、大型バスが曲がれない交差点、通行できない道路など、運営サイドでは平気で設定してくるので、それの修正作業も自分がやっている。4月以降、誰がそれをやるのか、気になる・・・。
明日も、大型バスで入居者の案内4往復。バスに乗るのに、楽しむ余裕がないのが残念だけど、入居者の笑顔が見られるので、それが一番の心の支えになっている。
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